骨折後療の際の患部の腫れの正体
骨折後の後療を任された時に、患部の腫れが残っている事が有ります
1カ月~数カ月もきちんと固定して患部を安静にしていたはずで
骨折が癒合しているなら、普通に考えると腫れるはずがありません
もしかしたらレントゲンでは写らないけど
骨折が残っているのか?という疑問も出るところです
しかし、それならさらに2~3週間もすれば骨癒合は終了し
それに伴って腫れは引いていくはずですが
この場合、腫れが引かないパターンが多いのです
この場合
「骨折の際に併発(同時受傷)した捻挫や靭帯損傷があり、それが腫れている」
という可能性を考えます
例えば
外果骨折に併発して、前距腓靭帯損傷やショパール関節捻挫があった
趾部のつまづき骨折に併発して、MP関節やPIP関節の捻挫があった
大結節骨折に併発して受傷した、腱板損傷があった
というようなことを何度か経験しています
良く考えてみると当たり前なのですが
骨折という「大けが」を起こすような強い外力が加わったならば
捻挫や靭帯損傷が併発する可能性は大です
骨折の後、ギプスが外れたとしても
患部に腫れが残っている、圧痛が見つかるなどの場合
もしかしたらまだ何かあるんじゃないか?
という心構えを持って触診に当たると良いと思います