スポーツ障害の症例3 シンスプリント
膝から下が痛いという訴えで来院されたCさん
すね及び下腿が痛いという事でまずはシンスプリントを疑いました
シンスプリントには大きく分けて2種類あり、パターンは3種類です
1 内側シンスプリント
2 外側シンスプリント
3 内側と外側のシンスプリントの併発
1は有名なので、知ってる方も多いようですが
2はちゃんと勉強している先生でないと知らない事もあるようです
私の頃は専門学校では教えていませんでした
(今のカリキュラムなら教えているのでしょうか?分かりません)
私は独自に学び経験してきてますので、シンスプリントを疑ったら必ずチェックします
他院で見逃されたものが当院で分かる、という事が良くあります
あまりうれしい事ではありませんが・・・・・
また、1、2とも知っている場合も
片方を見つけた時点で「これで大丈夫!」と安心してしまい
両方が併発している(同時に起こっている)事を見逃す事もあります
ですので、シンスプリントを疑った場合
1だけなのか、2なのか、1と2の併発ではないか
という視点が大事です
さて、Cさんの場合はと触診したところ
すねの内側だけでなく、外側にも痛みが出ており
実は1と2の併発でした
もし、1内側シンスプリントだけ見つけて
もう片方を見逃すといつまでも治りません
シンスプリントの治療は基本的には
A アイシング
B 患部のリンパマッサージ
C テーピングで患部を安静にする
という流れになります
Cさんの場合も患部をまずアイシングします
但し、シンスプリントではかなり広範囲に痛みがありますので
患部をしっかり確認し、全体をアイシング出来るようにします
このアイシングだけで大抵は、患部の圧痛(押したときの痛み)が改善します
(改善しない場合は、また他の原因を考えます。それについてはまた)
Cさんの場合もアイシングすると楽になったため
リンパマッサージ、のち患部のテーピングを施しました
シンスプリントの場合は競技を休めるかどうかで改善までの期間がかなり変わります
また、無理をしてプレイしていた期間が長いほど治りにくくなっています
Cさんの場合、プレイしながら治したいという希望と
かなり長期間我慢していたため、治療は長期化し
大体、6カ月ほどかかってしまいました
しかも、痛みが消えてきたのは2カ月後と、かなり治るペースが遅かったです
プレイしながらであれば、これくらいかかるという事を自覚してください
といつも伝えています
休養を取りながらであればもう少し早く治りますが
(大体、目安3カ月ほど)
そうするとレギュラーを長く外れることになるため
酷い痛みが無ければプレイしながら治す、という事も多いです
ただ、層の厚い学校だと、休まなくても走れなければレギュラーを外される為
公立学校のクラブの場合は、という事になりますね
休む場合は、その間走る練習がほぼ出来ませんので
腹筋・スタビライゼーションなどの体幹トレ
技術練習(ハンドリング、素振り)
上半身の筋トレ(懸垂、腕立て伏せ、逆立ちなど)
を行っていただくことが重要
復帰した時に自分の体のパフォーマンスが上がっていれば
ケガを良い方に転換出来ます
みなさんもシンスプリントが疑われる場合は
出来るだけ早く治療を始めて下さい
そうすれば早く復帰できますからね!