医科に紹介状を出す際のポイント

整骨院ではどうしても対応できない傷病に対して

医師と連携する事は非常に重要です


例えば骨折の多くは整形外科で治療した方が予後が良いですし

腱板の石灰沈着ならば保存療法よりステ注射の方が患者さんが早く楽になります

アキレス腱が断裂しているなら整形外科で手術もしくはギプス固定になるでしょう

椎間板ヘルニアや腰椎分離すべり症疑いならまず画像診断をしてもらうべきです

画像診断を行い、確定診断されて患者さんが安心する事も重要です


このような場合に紹介状を出すことになるのですが

紹介状のフォーマットは整骨院業界で共有されていませんから

私は自分でフォーマットを作っています

これを読んでいる皆さんもワードやエクセルで作っておくと便利です



紹介状を出す際に、患者さんの情報を書き込むのですが

この時に気を付けなければいけないのは

「極力、客観的事実のみを書く」

「こちらでどのような処置をしたか、その結果どうなったかを書く」

「自分の見解・見立て・予想・判断はあくまで『疑い』として書く」

という事です


たとえば胸の受傷なら以下のように書きます

参考に文章のみ書きます


〇〇〇〇〇

Gクリニック W院長先生御侍史

 かわもと鍼灸整骨院 川本高史

患者 M田S江様 

生年月日 〇年〇月〇日

〇〇〇〇〇

経過

4月12日、風呂場で転倒し浴槽で胸を打った

寝返りをすると打ったところが痛むため

4月14日に当院受診した

呼吸の際にも疼痛発現するとの事です

〇〇〇〇〇

症状・処置

左下部肋骨付近に圧痛、叩打痛、介達痛が見受けられます

胸部バンドを施すと呼吸痛はやや緩和しましたが

年齢、機序から骨折等の疑いがあると考え

念のため専門医での精査の必要性を伝え、貴院への受診を促しました


先生にはご高診の程、よろしくお願いいたします

〇〇〇〇〇


これくらいの文章を5~10分くらいで書けると

仕事中でも紹介状を出すことが出来ますが

急いでお渡しする必要が無いのであれば

「病院に行く前に渡すので、取りに来てください」

と言っておいて後日お渡しするのも良いでしょう


紹介状はコピーを取っておくのも非常に重要です

特に骨折疑いで紹介状を出し、レントゲンで実際に骨折が確定した場合

紹介状のコピーを当該患者さんのレセプトに添付する事で

骨折の応急処置による施術料算定が通りやすいです

また、さらに情報提供料(文書料)も算定できます


この場合、整形外科の先生に骨折だったかどうか問い合わせるのは

結構失礼な行動になりますので注意です

当該患者さんに連絡して聞くか

もしくは「骨折してたかどうか知りたいので教えてくださいね」と伝えておくのが良いです